変身
更新日:05.06.19 |
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2003年6月1日/第13回
懸賞必勝法
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ある日、私に宅急便が届いた。某テレビ局のロゴがプリントされた包装紙を見て「まさか・・・」と呟く。
私は期待に胸を踊らせながらバリバリと音をたてて包装紙を引き裂き箱を開けて叫んだ。「ヤッタ−!!」
ついにやった! 今まで何度も挑戦して叶うことの無かった夢がやっと叶った! テレビ番組のプレゼントに当選したのだ!! 当選した品物は、今ではもう作られていない東京タワーのミニチアがついたカレンダーである。番組の為に特別に作ったものを視聴者プレゼントにしたというかなりレアな品物だ。私は興奮しまくった。なぜなら子供の頃から懸賞なんてものに当たったためしがなかったからだ。ではなぜ今回当選できたのか?それは『懸賞必勝法』なるものを駆使したからである。今回はこの幸せを読者の皆様にもお裾分けすべく披露したい。
その壱『ハガキは派手に』
カラーペンをふんだんに使いハガキ自体を目立たせるのだ。この時ハガキの裏や表だけでなく横の面にも色を塗ることをお勧めする。なぜなら応募者のハガキが束ねられた時に目立つからだ。(コレ重要)
その弐『重くする』
ハガキにシールやプリクラを貼りまくり他のハガキよりも重くするのだ。こうすることでハガキを選ぶスタッフに「おや?」と思わせることが出来る。スタッフだって人間、プリクラが貼ってあればどんなヤツが応募してるか気になって見るだろう。なによりシール効果でより目立つことうけあいである。
その参『住所、氏名、年令、職業、電話番号、+α』
この「+α」が重要である。なるべくお目当ての品物にからめたエピソードや、なぜ欲しいのかを書くとよい。ちなみに私はこう書いた。
───いつも主人と楽しく番組を拝見しております。先日の東京タワーのおみやげプレゼントを見て「しまった!」と思いました。なぜなら東京タワーは私達夫婦がまだ交際中の頃デートに良く利用した思い出の場所で、いつも東京タワーカレンダーを買おうと思っていたのですが「次でいいや」と思い結局買わずに結婚してしまい、デートなんてものは無くなってしまいました。愛川欽也さん!お願いします!是非私に下さい!一生大切にします!───
とこんな(ウソばっかりな)具合である。イラストなんかを描くのもいいだろう。とにかく当たれば良いのだ!ウソも方便、この程度なら愛川欽也も許してくれるに違いない(許して下さい)。ウソを書いてまで当てたメッキの東京タワーは、机の上でトロフィーのようにピカピカ輝いている。
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